アイルランド企業が国際的な5G展開への道を切り開くために活躍

アイルランド企業が国際的な5G展開への道を切り開くために活躍

[電気通信 /イノベーション ]

2020年5月6日

イノベーションテクノロジーを提供するアイルランド企業は、国際組織と提携しながら、イノベーションを促進し、全世界での5Gの展開を推進しています 

4Gの100倍の通信速度を実現する可能性があり、業種を超えてデジタル化の新たな潮流をもたらすものであります。この有望なテクノロジーが多くの人々の注目を集めているのは当然のことでしょう世界の5Gインフラ市場は、2019~2025年には54.1%のCAGR(年平均成長率)で成長するものと予測されています。ネットワー速度の向上に加え、5Gが実現する低遅延は、VR、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)、IoTのすべてにわたってユースケースの多様化を可能にします

[グローバル企業の需要に対応]  

おそらく、2020年における5G商用化関連の最大のイベントは、今年後半に予定されている、アップルの5G対応iPhoneの発売でしょう。今回の発売は、5Gの可用性とカバレッジに関する消費者の期待に大きな影響を及ぼすに違いありません。 

5G対応のIoT、ゲーム、VR/AR、クラウドコンピューティングアプリケーションが発売されるにつれて、5Gへの関心はますます高まるものと思われます。 

さまざまな業種の企業が5Gに大きな期待を寄せています。ガートナー社の調査によると、2/3の企業が2020年までに5Gを主要な推進力として、IoTやビデオアプリケーションと共に活用する予定とのことです。5Gテクノロジーは、現在24の市場で展開されており、今後15年間で国際経済に22億ドルの収益をもたらし、2025年までには国際通信の20%を占めることになるだろうと予想されています。 

[国際的なコネクションを広げているアイルランド企業7社] 

研究開発とイノベーションへの業界全体での取り組みによって長い間支えられてきたアイルランドの電気通信企業は、国際企業と提携しながら、全世界での5Gネットワークの展開を牽引しています。 

Alpha Wirelessは、高性能アンテナソリューションの設計と製造分野で市場を牽引する専門企業です。昨年、同社は、Millbrook Proving Groundが実施した自動運転車のテストに5G対応モバイルネットワーク用のアンテナを提供しました。両社は、次世代の電気通信ネットワークの展開を目指しています。 

Alpha WirelessのCEOであるFergal Lawlor氏は、アイルランド企業が国際的なインフラプロバイダーや移動体通信事業者と提携することの可能性について、次のように語っています。「数年以内に5Gが世界の人口の3倍に相当するネットワーク接続需要を支えられるようになると思うと信じられませ 

Benetelは、創造的破壊および差別化技術に基づく無線プラットフォーム、サービス、RF専門技術を独自に組み合わせて提供しています。モジュールプラットフォーム方式により、通信プロバイダーを対象とするスケーラブルなソリューションを実現しています。2018年には、AT&T、中国移動通信、Orange Mobileなどの業界大手企業がORAN Allianceを設立し、Benetelが提供しているオープンインターフェイスソリューションへ向けた動きを示しています 

Benetelの創設者であるCTOのJohn Doyle氏は「当社は、組織には5Gネットワークのメリットを迅速かつコスト効率よくカスタマイズし、評価する能力が必要になるだろうと見込んでおり、そのような需要に展開可能なレベルのオープンインターフェイス無線ユニット(RU)で対応しています」と説明しています。Benetelは、2019年に5G無線に関する調査研究と製品開発のためのソフトウェアやツールを提供することを必要とし、OpenAir Allianceに加入しています 

Cubic Telecomは、ネットワーク接続を促進するソリューションを世界各国のIoT、自動車、携帯機器の各分野の主要企業に提供している国際的なネットワーク接続管理ソフトウェアサプライヤーです。同社は、アウディ、パナソニック、フォルクスワーゲン、ウールワースなどの著名企業を取引先として、180以上国々でネットワーク接続を提供しています。 

世界的な5Gイノベーションを推進するための一連の資金調達と国際的パートナーシップにおける自社の実績を踏まえている。Cubic TelecomのCEOであるBarry Napier氏は、5Gが自動車業界において、ひいては業界の枠を超えて世界的な改革をもたらす要素となるだろうと予測している。「当社では、サービスがそのまま自動車に組み込まれることが多くなり、車両でWi-Fiホットスポットを提供する製造業者がますます増えるだろうと考えています」と語っています。 

Druid Softwareは、5G、CBRS、IoT、治安、ニュートラルホスト、警備および企業通信用のセルラーコアアプリケーションを提供しています。コアネットワークテクノロジーとコンポーネントを国際的なシステムインテグレーターやネットワーク機器プロバイダーに提供しています。同社のテクノロジーは、採掘、出荷、輸送、製造の各分野でLTEプライベートネットワークを実現しています。 

Openetは、世界有数のサービスプロバイダー(AT&T、BT、Orange)にビジネスサポートシステム(BSS)を提供しています。企業がデジタルサービスから新たな収益を獲得し、カスタマーエンゲージメントを向上させ、製品化/サービス化までの時間を短縮することを可能にしています。昨年には、5Gコアネットワークソリューションの実現のため、サムスン電子と提携契約を結びました。 

今回の提携について、OpenetのCEOのNiall Norton氏は、次のように述べています。「これは、OpenetのデジタルBSSソフトウェアで5Gを完全にサポートするための重要な投資です。BSS市場は変化しています。古いビジネスモデルは通用しなくなり、サムスンをはじめとする国際的な大手企業が、差別化を実現する能力を備えた、革新的で対応のすばやい独立系ベンダーとの連携を望んでいます。」 

Software Radio Systems(SRS)は、移動体無線システム用のオープンかつ監査可能なソフトウェアを提供して、LTEや5G NRを含む幅広い無線テクノロジーに対応するカスタムの製品ソリューション、アプリケーション、モジュール、ポータブルライブラリを実現しています。これまでのプロジェクトで注目すべきものとして、米国立標準技術研究所や、民間航空機向け空中地上ネットワーク接続のプロバイダーであるSmartSkyとの協業が挙げられます。 

SRSの共同設立者であるPaul Sutton氏は、携帯機器でのマルチメディアストリーミング改革を目指して米国企業VT Systemsとの間で最近締結した提携契約について、「今回のプロジェクトは、シームレスなビデオストリーミングコンテンツを地理的に非常に広い範囲にわたって多数のユーザーに直接配信するという画期的なものです」と語っています。 

RFアンテナをベースとする次世代IoTソリューションの国際大手プロバイダーであるTaoglasは、自動車、公益事業、スマートシティ、ヘルスケア、テレマティクスといった各種の分野で画期的なIoTプロジェクトを展開しています。Taoglasの5Gアンテナのポートフォリオは、業界随一であり、サブ6GHz帯とmmWave帯の両方に対応しています。また、同社は、米国でT-Mobileが使用している600MHzスペクトルをサポートするアンテナを初めて製品化しました。 

当社の高性能でコスト競争力のあるサブシステムは、(5G)テクノロジーの広範かつ迅速な展開の基盤を固める上で役立っています」と語っているTaoglasのCOOのDennis Kish氏は、最近、国際的な5G導入の障害緩和を目的とする設計に関してMixCommと提携を結んだ経緯について説明しています。 

アイルランドは欧州における情報通信技術(ICT)の中心地として知られており、アイルランド企業は、上記の企業との注目すべき提携からわかるように、熱意と活気ある取り組みによって、業界全体での国際的な5G展開への道を切り開いています。消費者と企業の両方からの期待に応えるため、より高速でコネクテッドなデジタルワールドの実現に必要なサポートと専門技術を提供しています。