創薬の新たなソースを見つける最も画期的な方法を開発したことにより、Nuritasは、数十億人の生活を改善する可能性があり、世界最大手の企業の関心を集めています。
Nuritasは、疾病を予防および治療する可能性がある生物活性ペプチドを特定し、それらについて解明するため、人工知能（AI）の力を利用して天然資源のデータマイニングを行っています。
同社独自のAIに基づく創薬プラットフォームは、業界トップの速度と精度を備えており、世界中で増加しているヘルスケアへのニーズに対応しています。それらには、（製薬業界および消費者向けのヘルスケア業界において）従来の創薬方法はますますコストがかかるようになってきており、業績への貢献度が年々減っているという事実も加味されています。
Nuritasのプロセスは、安全かつ有効な治療法の選択肢が現在不足している対象の症状を特定することから始まります。製薬会社で25年以上の経験を持つ同社のCEOであるEmmet Browne氏は、次のように説明しています。「当社のプラットフォームは、3つの主要ステップである対象設定、予測、解明に根差しています。始めに、満たされていない医療ニーズを対象として設定し、多くの場合、その時点で投薬不可能であると思われる病状を特定します。当社独自のAIプラットフォームが、安全な植物を中心とする食物源に存在する生物活性ペプチドをインテリジェント技術に基づいて予測し、データマイニングを実行します。それらの生物活性ペプチドには、対象の症状に対する良好な臨床効果をもたらす大きな可能性があります。また、社内Webラボでタンパク質源から取り出したペプチドを解明し、そのペプチドの活性性を検証するために活性プロフィールの完全な特性分析を行います。それらのデータをフィードバックとしてAIプラットフォームに投入することで、当社のペプチド検出プラットフォームをよりスマートなものにし、既に比類ないレベルに達しているプラットフォームの精度と成功率を継続的に改善しています。」
大手多国籍企業とのパートナーシップ
Nuritasは、企業と緊密なコラボレーションパートナーシップを結んで医療ニーズと付随するニーズを明確にし、新規性のある治療法や予防法の特定を迅速化することを最も得意としています。Nuritasのペプチド検出の強みをパートナー企業の疾病関連の専門知識と組み合わせることで、有効な療法の開発で驚異的な成功を収めています。
同社の成功は、これまで確立したコラボレーションパートナーシップの質を証明するものだと言えます。Nuritasは、今年後半に、世界最大の化学薬品会社であるBASFと共同で製品をリリースする予定です。NuritasのCFOであるGreg Stafford氏によると、「世界で初めて、AIによる発見がヘルスケア製品の開発に適用されることになります」とのことです。同社は、食品飲料業界で世界最大手のネスレを含めた、他の数多くの多国籍企業の関心も集めています。
「当社は、そのアプローチの特性により、連携相手の組織に大きな価値を提供しています。製薬業界、消費者ヘルスケア業界、および関連業界のパートナー企業のニーズに基づき、対象の症状または適応症に応じた生物活性ペプチドを特定して開発することができます。当社のパートナー企業は国際的に事業を展開し、進化するための能力、知識、スキルを有しており、当社の発見を世界中で最も必要としている消費者や患者の方々に届けています」（Browne氏）。
国際投資が証明するNuritasに対する世界的需要
2014年にNora Khaldi博士によって設立されたNuritasは、資本金を3,000万ドル近くに増やし、間もなく、アイルランドのダブリンにある、最新設備を備えた施設に本社を移転する予定です。また、同社は、英国のケンブリッジにも拠点を構えており、今年後半には米国の東海岸に拠点を開設することを計画しています。
Browne氏は、Nuritasの国際的な影響力について、次のように述べています。「当社では最大のヘルスケア分野のいくつかに取り組んでいるため、どこに拠点を構えるかという地理的要素は特に問題にはなりません。」
Nuritasの主な市場には、北米、欧州に加え、アジア太平洋（特に中国と日本）が含まれています。「当社は、特に、欧州、米国の東海岸と西海岸、シンガポールで投資を確保しています。これは、当社の業務が国際的に認識されていることの証です」（Browne氏）。
発見の迅速化
科学的研究の中にはビジネスの可能性がもたらされるまでに何年もかかるものがありますが、Nuritasは迅速化と効率化に取り組んでいるため、研究チームは人々の生活への影響を速やかに認識することができます。
同社の研究開発実績の中で特筆すべきものとして、糖尿病予防に役立つペプチドの発見が挙げられます。このペプチドは、血糖レベルを維持して症状の発現を防ぐ可能性があり、現在、糖尿病予備群に対する安全性と効果を評価するため、発症の可能性がある患者を対象とした臨床試験が実施されています。
「糖尿病は世界中にまん延しており、4億人が症状に苦しんでいます。Nuritasは、糖尿病予備群から完全発症状態への回避できない移行を防ぐ可能性のある生物活性ペプチドを特定して取り出すことに成功しました。その結果、糖尿病の発病率に極めて大きな影響を与えることができるようになるかもしれません。私たちは、この製品の開発と製品化の支援を目的として欧州委員会から数百万ユーロのHorizon 2020基金が与えられたことを光栄に思っています」（Stafford氏）。
アイルランドは、Horizon 2020プログラムが開始された2014年以降、5億1,300万ユーロを超える支援金を獲得しており、アイルランドのイノベーションに関する国際的な評価が高まっていることの表れだと言えます。Nuritasのイノベーションは世界トップクラスのものですが、それにはアイルランドのエコシステム独自の強みも活かされています。「Nuritasのような企業の存在が、成長とイノベーションのための環境が提供されていることを証明しています。現在、アイルランドは画期的なテクノロジーを持った企業のハブとなっており、当社は、引き続き、アイルランドにルーツを持つことを誇りとし、世界中で増加しているヘルスケアへのニーズに対する人生を変えるようなソリューションの発見に関して国際レベルで重要な役割を果たす企業になるように務める所存です」（Stafford氏）。
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